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今回の記事はあくまで一個人の考察であり、閲覧される方に考えを押し付ける目的はありません。

また、本編の重大なネタバレを含んでいますのでご注意ください。




犬夜叉×桔梗(以下 犬桔)が好きなら一度は妄想したであろう「もしも」の話。

50年前、もしも奈落の横やりが入らずに二人が結ばれていたら?

鬼蜘蛛が存在した以上、桔梗が犬夜叉に心を奪われて霊力を落としていた以上はどうしても無理なんですが、やっぱり好きなキャラの幸せは思い描いてみたいもので・・・。
こういった設定の犬桔の二次小説はいくつか見たことがあり、それを見る度にひとり液晶画面に向かってにやにやしてました。なんて気味が悪い。


でも実際にそれは可能なことだったのか?と考えてみると・・・今まで何度も考察もどきを繰り返してきたんですが、大体いつも結論は同じです。

50年前、犬夜叉と桔梗が約束の場所で無事に落ちあうことができ、桔梗が四魂の玉を使って犬夜叉を人間に出来たとしても

幸せにはなれなかっただろうな、と。

結果として悲恋で終わったからこそ言及されていませんが・・・犬夜叉と桔梗が結ばれ、子供を授かり、二人仲良く老いていく--- そんな「ごく普通の幸せ」を得るためには、越えなければならない壁がいくつもあります。
そして50年前の二人にその壁を超える力があったか、と考えると正直疑問です。


何故そう感じるのかを三つの点から書いていきたい思います。



一、 四魂の玉

犬夜叉と桔梗が共に生きるための最高の手段かと思えば、実は最大の壁だった・・・そんな四魂の玉。


img1699.jpg
高橋留美子「犬夜叉」/小学館 6巻 p.12


「四魂の玉で犬夜叉を人間にすれば、玉は浄化され消滅する」

これが桔梗が四魂の玉を犬夜叉のために使う、ある意味建前だったわけです。
四魂の玉さえ消滅すれば、悪しき者どもは自然と失せて争いはなくなるし、自分は「ただの女」になることができるし、そのうえで犬夜叉を癒すこともできる。まさに一石三鳥です。

しかし、四魂の玉は本当の願いを叶えてはくれませんでした。
奈落の「桔梗の心が欲しい」というささやかな(被害は甚大だけど)願いすら叶えられず、玉が望む通りの願をかけるしかなかった。四魂の玉を浄化するためには、「唯一の正しい願い=何も願わず玉の消滅を望む」以外にはありえません。

その真実を50年前の桔梗が知る由もありません。
仮に知っていたとして玉の消滅を願っても、その場合、犬夜叉は半妖のまま。
人間と妖である以上は幸せに結ばれることは困難です。
それは、妖と結ばれて子を産んだという理由だけで親子そろって迫害を受けていた地念児(12巻)紫織(22巻)の母の例が物語っています。


逆に桔梗の願いが受け入れられ犬夜叉が人間になれたとしても、当然ですが四魂の玉は消滅しません。

犬夜叉は人間になって妖力を失う。
桔梗は犬夜叉と結ばれたことでますます霊力を失う。
でも四魂の玉は浄化されずにこの世に残る。


戦う力も守る力もない二人は四魂の玉を狙う妖怪たちに脅かされながら生きていかなくてはなりません。
桔梗が望んだ「もう闘いたくない」という願いも、「ただの女」として犬夜叉と手を取り合って生きるという願いも叶えられません。


二、 結ばれた後

では、そんな二人を村の人間たちは受け入れるでしょうか。

彼らが「桔梗さま」から「ただの女」になって、半妖だった犬夜叉と結ばれた桔梗を受け入れるかどうか----表向きには受け入れてくれるかもしれません。
しかし常に村人達に寄り添い、霊力で物の怪を寄せ付けず、飢餓や難病にも共に戦ってきた慈悲深い巫女さまが、男と結ばれてその役を降りようというんです。
桔梗を慕い続けた村人たちが、心のよりどころを失うことを諸手を挙げて祝福してくれるでしょうか。
少なくともその相手である犬夜叉に対しては、「桔梗さまを奪った半妖」という意識しか持てないと思うんです。

しかも四魂の玉という厄介な代物は残ったままです。

四魂の玉の力で犬夜叉を人間にした。
二人で共に生きていきたい。
でも力を失ったので四魂の玉を清めることはできない。
村人を守るために戦うこともできない。


これでは無力な村人たちにはどうしようもありません。
結局二人は村から離れ、桔梗は妹の楓とも別れて生きていくしかないんじゃないでしょうか。

そもそも桔梗は、犬夜叉を人間にした後のことをどこまで深く考えていたのか・・・。
四魂の玉がなくなった後も魑魅魍魎の類は存在し続けるわけで、自分が巫女の役を降りた後はどうするつもりだったのか。厄災が起こった際に村を守る役目は誰に託すつもりだったのか。
責任感の強い桔梗が幼い楓に全てを丸投げするとも思い難いんですが・・・どうなんでしょう。こればっかりは全く想像がつきません。


三、 周囲との隔絶 

犬夜叉と桔梗が共感しあえた理由、それはお互いの「孤独」を感じ取ったからでした。

犬夜叉は半妖であるが故に人間からも妖怪からも忌み嫌われ、どこにも居場所がありませんでした。
桔梗は巫女としてたくさんの人から慕われていたけれど、四魂の玉の守護者となったことで誰にも弱みを見せられなくなり、「人間であって人間であってはならない」ことに苦悩していました。

どちらにも行けない孤独や悲しみ哀しみを共有し、少しずつ距離を縮めていった犬夜叉と桔梗。
この二人の関係は傷を抱えた者同士、一対一の世界でしか築けなかったものです。
お互いの立場から誰かに明かされることもなく、そこに他者は存在しませんでした。二人に一番近い存在だった楓すら二人の本当の関係を知りませんでした。

そんな二人が他者と完全に隔絶されたならば、ますますお互いしか見えず、お互いだけを思いやって生きていくしかなくなるでしょう。

犬夜叉は己と愛する女を守る力を失い、桔梗は自身を取り巻いていた周囲を捨てなければ結ばれることが出来ません。

これまでの自分の全てを捨てなければ結ばれないんですよね。

そのうえで二人が辿り着く生活は、永遠に二人だけの世界に閉じこもり、人里離れた場所でひっそりと暮らし、四魂の玉を狙う妖怪達から隠れて暮らす。


自分にはどうしてもこういう未来しか想像できないんです。
これを幸せとするかどうかはそれぞれの価値観で異なってくると思いますが、客観的にみるとやはり幸せとは言い難いと思います。






奈落の罠にかかり、お互い傷つけ合い、犬夜叉を封印し自らも後を追う。

50年前のあの結末が、桔梗という少女にとって最善で最良の道だったとは言いたくないです。
結果として再び犬夜叉と愛しあい「救われた」と微笑んで天に還ることが出来ましたが、そこに辿り着くまでに彼女がどれだけ傷ついて苦悩したかを考えると、とてもそうは言えません。

ただ一度引き裂かれ、憎みあい、再び巡りあったことで、二人は本当の意味でお互いを理解し合うことができました。
50年前にはなかった他者(かごめや仲間たち)とのかかわりの中で徐々に変化していき、最後は心からの口づけを交わし、お互いに涙を流して別れました。

そして、これからを生きていく犬夜叉の心のなかで桔梗との愛は永遠のものになりました。


犬夜叉と桔梗が本編でたどった道筋は、最善ではないけれど、二人が本当の意味で愛しあうためには必然だったのかもしれません。



ここまで書きましたが、自分は犬桔が大好きです。
ただ、結ばれなかったからこそ美しいのかな・・・とか思ったりもします。まぁ、


二人だけの世界で生活を営む犬桔も個人的には萌えるよね


というお話でした。(ぶち壊し)





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Thoughts on スポンサーサイト<考察>犬夜叉と桔梗は幸せになれていたか

says... 管理人のみ閲覧できます

Date:2013/11/29 05:05

このコメントは管理人のみ閲覧できます

says...

Date:2013/12/17 00:34

初めまして。くろかず様の意見読みました。
私も犬桔大好きです。昔は”もし”と仮定して二人の未来を想像していたものです。でも結論は前途多難に辿り着くんですよね。ただかごめを見ていると思うんですが、桔梗の霊力だけは彼女の初めての感情から反応して不安定になっただけだと思うんです。それを弱まったと感違いしただけな気がしてます。
書き込み失礼しました。共感できる文が読めてとても嬉しかったです。

says...

Date:2016/05/14 13:19

凄い考察で驚きました。
私も、行き着く答えは幸せになれなかったでした。

ただ、「犬夜叉の心のなかで桔梗との愛は永遠のものになりました」ってゆうのは、最後に結ばれたかごめは結局何だったのかと思い、生まれ育った現代を捨ててまで犬夜叉の元に行ったかごめの立場がないなと思いました。
桔梗は犬夜叉にとって初めて好きになった大切な人で忘れてはいけない人だと、かごめにとっても桔梗はそうだと私は思います。

気に入らなければ消して下さい。

says...

Date:2016/07/19 17:44

桔梗は最後に救われたといっているけど自分はとてもそうは思えないです。奈落の手によって2度も殺され、犬夜叉と別れてしまうのだから。2度とも救えなかった犬夜叉にも心が痛みます。所詮2次元なんですけど、だからこそ気持ちをぶつけたり何かしてあげることができなくて悔しいです。

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